ユダヤ人と言語 Jews and Languages

みんな何かでマイノリティ。鴨志田聡子のブログです。All of us are minorities. By Satoko Kamoshida

戌年で思い出す、イスラエルの女性と犬

今年はとくに犬の年なので、年賀状に犬とうつっている方々のことが本当にうらやましかったです。あまりにうらやましすぎたのか、思わず夫に「うちにも犬がいてよかったね」と言ってしまいました。そしてふわふわの犬の夢もみました。

さて、私がイスラエルに留学していたときの回想です。お座敷ゴールデンレトリバーと住んでいるユダヤ人の女性がこんなことを私に言いました。「旅行で日本に行ったことがあって、日本のことがすごく好きになったよ(結構こう言ってくれる人多いです)。でも日本では犬が家の外につながれていて、それが」ここで彼女はことばに詰まってからこう続けました「悲しくて。日本ではあれを見るのが辛かったわ」。

うちの初代と二代目も、外でつないでかってたなあと思いました。

私が「家の外に犬をすませるのがそんなに悲しいことなの?」と聞くと、彼女は「犬のクビに首輪をつけてそれを鎖でつないでいるのが、ああ!」と言いながらまたことばに詰まってしまいました。

私がこれを聞いたのはもうかれこれ10年くらい前ですが、今でも犬といえばすぐ思い出すエピソードのひとつです。

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うちに犬はいませんが、たまに上の階に住んでいるわんこの走る音や鳴き声が聞こえてきてます。あの子のお名前は苗字しか知らないんです。ご主人さまには「ぼくらが旅行に行く時あずかってよ」とせっかく一回言ってもらったんですが、毎朝の散歩のことを考えると。。。昔、自分ちの犬に朝4時に散歩しよう!って起こされたことあるんで、思いきれません。
ところで私が子どもの時にかっていた犬たちの居場所は、時代とともにか、住んでいた家の庭の広さとともにか、だんだん変わりました。昔の家には家庭菜園できるくらいの庭があって、その後はマンションの一室になったからかもしれないし、違う犬をかうようになったからかもしれないし、私たちの犬に対する考え方が変わったからかもしれないし、理由はわかりません。初代は庭の木につなでいたけれど、最後の子は家の中にいました。いずれにしても、他人の紹介やお店でたまたま知り合った犬を一方的な思いで家に置いてしまったのは犬たちに申し訳なかったような気もします。