ユダヤ人と言語 Jews and Languages

みんな何かでマイノリティ。鴨志田聡子のブログです。All of us are minorities. By Satoko Kamoshida

ポーランドとイディッシュ

ユダヤ人から聞いたジョークにこんなのがあります。

イディッシュ語を話す人なんてどこにいるんだい?」

ポーランドだよ」

別のユダヤ人からイディッシュ語を話す人なんてどこにいるんだい?」と質問をされて、「ポーランド」と答えたら、君このジョーク知ってるんだねと喜んでくれました。

私は2003年と2004年にリトアニアの首都にあるヴィリニュス大学でイディッシュ語の夏期集中講座に参加したのですが、ポーランドから結構たくさんの参加者がきていました。ユダヤを研究している人たちも多くいます。

イスラエル人の友人から、「ポーランドでイディッシュって今すごいクールなんだよ」と教えてもらいました。かつてイディッシュ語話者がたくさん住んでいた場所。自分の研究では後回しにしていたのですが、気になってはいました。

さらに気になり出したのは外大でイディッシュ語を教えるようになってからのことです。ポーランド語専攻の学生さんたちが「ポーランドに行ったとき、カジミエシュ地区でヘブライ文字を見た」、「あの壁の文字を読めるようになりたい」と話していたので、さらに気になってきました。

そこで、2016年の夏に個人旅行でポーランドに行きまた。ワルシャワから鉄道で南下して最後バスを使ってザコパネまで行ってみました。これがとりあえず観光客がよく行くルートらしいです(今度は北に行こうと思います)。ザコパネの湖↓

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色々見て回ったのですが、ユダヤ人地区(カジミエシュ地区。クラクフ(クラカウ)にあります)も行ってきました。個人的な感想としては、オシャレな感じ。周りの普通の道に比べて観光客で結構混んでいました。確かに建物の壁にヘブライ文字がありました。ヘブライ語だったり、イディッシュ語だったり。 

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その道端でソーセージ屋台(とても美味しい)を出していた若いユダヤ人に会いました。彼に聞いたのですが、結構ユダヤ人がこの地区に住みにきているとのこと。

そのソーセージの人もその地区に住んでいるとのこと。「ぼくの家はあそこ」と指差してくれました。自宅と職場が徒歩30秒という近さ。羨ましい限りです。

色々見て回った後、2003年にリトアニアの夏期講座で出会ったポーランド人の友達二人と再会しました。十年ちょっと経った私たちは、翻訳家、研究者としていろんな人生を歩んでいました。結局ユダヤとものすごく関係あることをやっているのですが。