ユダヤ人と言語 Jews and Languages

みんな何かでマイノリティ。鴨志田聡子のブログです。All of us are minorities. By Satoko Kamoshida

コルヤのこと

私のイディッシュ語の先生のひとり、コルヤことニコライ・ボロドゥリン(Nikolai Borodulin)氏が、Adrienne Cooper Dreaming in Yiddish Awardという賞を取りました。

イディッシュ語新聞『フォルベルツ』の記事には、彼のちょっとした経歴、授賞式の概要などが書いてあります:
קאָליע באָראָדולין באַקומט „חלומען אויף ייִדיש‟־פּרעמיע לזכר חנה קופּער – The Forward

コルヤはビロビジャン出身、ニューヨーク在住のイディッシュ語話者です。家庭でイディッシュ語を聞いて育ったようですが、勉強をはじめたのはだいぶ大きくなってからで、それからすぐイディッシュ語の教師に抜擢されたそうです。最初は手探りでイディッシュ語を教えたそうで、「言語を教えるときには、図々しさが必要だ!」と私のこともいつも励ましてくれます。つまり、細かい間違いとかを気にしないで、ガンガン前に進めということです。私はイディッシュ語を教えるならバッチリ教えたいのですが、アジアの孤島でイディッシュ語を教えているので身近に聞ける人がいなくてちょっと心細かったりもするんです。が、5年前なら日本では考えられなかったイディッシュ語の授業が開講されたわけで、やるしかない!ということでここまできました。

彼は、日本で私がやっているイディッシュ語の授業を技術面で支えてくれている人のひとりです(今度出る『れにくさ』にコルヤと日本のイディッシュ語教育の関係を書きました。CiNii 雑誌 - れにくさ : 現代文芸論研究室論集)。

日本でも田中克彦氏などによって紹介され有名なイディッシュ語新聞『ビロビジャンの星』にも、最近とても積極的に関わっています。

コルヤの頑張りは本当にすごいです。オンライン授業のとき、彼の情熱と仕事がどれほどすごいかがわかります。大変なこともありそうですが、以前聞いたら「やりたいことをやっているんだ」とのことでした。ただただ尊敬です。ということで、今回とてもよかった!!

オンライン授業で知り合って、その後、初めて対面したときのこと:
syidish.hatenablog.com
コルヤにもらったイディッシュ・ビンゴ。効きます!:
syidish.hatenablog.com