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Sholem Aleykhem!!

Satoko Kamoshida's Blog 鴨志田聡子のブログ.

対談「母袋夏生さんと、『突然ノックの音が』について語る」

私にとっては姉御の中の姉御!ヘブライ語翻訳家の母袋夏生さんをご紹介します。

母袋さんは、長年ヘブライ語文学を翻訳していらっしゃる超大御所です。もう半世紀ヘブライ語に関わっていらっしゃいます。あの国にはいろんなことがあり(どこもいろいろあるとおもいますが)・・・戦争、政治については日本でもしばしば報道され知られています。けれどもあそこに住んでいる人たちについてはあまり話題になりません。母袋さんはこの四半世紀ちょっとの間、あそこに住んでいる人々に継続的に関わり、翻訳、解説していらっしゃる。

母袋さんの紹介にかえて、こちらのサイト↓。紹介文という感じではないのですが、母袋さんがキブツイスラエル社会、最後にウーリー・オルレブ(おすすめ!)という作家についても語っていらっしゃいます。

年輪を重ねることはそれなりに愉しい人生:Vol.5 母袋夏生 氏 - TONTON club

母袋さんは約30年前にイスラエルに留学(1970~74年)されましたが(中略)留学しようと決めたきっかけや目的は(略)?

母袋(敬称略):イスラエルは当時の日本では全く知られていない国でした。私は大学卒業後、教師をしていたのですが(中略)キブツの教育が魅力的だと思いましたので、教育者として、そういう理想的な教育を自分の目で見なくては(中略)私自身としては、当たり前のように敷かれた道を歩きたくないという思いがあったのです。 

この記事にこんなことも書いてありました。

Q. 現在も翻訳家としてご活躍されていらっしゃいますが、今後母袋さんが目指すものは何でしょうか?

母袋: ベストセラーを出せるといいですね(笑)

おお、これはいつの記事かわかりませんが、ベストセラーといえば、エトガル・ケレットの『突然ノックの音が』です。目標を掲げて達成されて、眩しい・・・。

インタビュー「母袋夏生さんと、『突然ノックの音が』について語る」はこちら↓

mayucok.wordpress.com

『突然ノックの音が』はヘブライ語から日本語に直接訳されました(英語を介してではなく)。以下、小泉さんによる母袋さんのインタビュー、翻訳について語るときに私たちが語ることからの引用ですが、母袋さんも本当に苦労されたんだなと思います。ヘブライ語の翻訳者が少ない時代、おひとりでたくさんのことに立ち向かわれていたんだなと。小泉さんのあいのてもすごくいい感じでした。

母袋 この14~5年? ケレットおもしろい!って思って、ここから何篇か、ここから何篇かって訳し溜めていって、何社かに持ち込んだんだけど、没になって。あー、まだケレットの時代は来ていないんだって思って、引き出しにしまった。

小泉 引き出しにしまった。

母袋 没になると凹むんですよね、私。

小泉 そりゃそうですよ!

母袋 凹むというか、忘れようとつとめて1年くらい忘れて(笑)。でもふと思い出して、やっぱりもうちょっとがんばろうかなと、また、読んでいただけないでしょうかと、そんなことの繰り返し。

母袋 トランプ政権になって、イスラエルに歩み寄っていろんなことを言うと、「あー、やめてやめて」ってなる。何かことが起きるとイスラエルは叩かれる。そうすると、開いていた出版社の門も閉じてしまう。私がイスラエルから帰ったときは、石油ショックだったんです。作品を持ち込んでも、見向きもされなくて。私が、日本の読者ターゲットを考えて作品を選んでいなかったことも一因かもしれないし、でも、はっきりと、アラブと戦争をしているイスラエルの本は出さないっていう、老舗の出版社もあるんです。戦争が終わらない限り、イスラエルの本は出しません、と。

ちなみに、私もつたないですがThe Seven Good Yeasの和訳が出る前にこの本について論文にまとめました。もし機会があったらよんでください。(言語で分ける内と外 ―イスラエル文学作家エトガル・ケレットの場合― 鴨志田 聡子Facebook経由でご連絡をくださればファイルを送ります)