ユダヤ人と言語 Jews and Languages

みんな何かでマイノリティ。鴨志田聡子のブログです。All of us are minorities. By Satoko Kamoshida

トンボ楽器のアコーディオン・リサイタル

今日は松本みさこさんというアコーディオン奏者の方と生徒さんたちが、アコーディオンの発表会をされるということで、イディッシュ語でちょっとかかわった私もお邪魔しました。かなり楽しませていただきました。

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ソロ部門で色んな方々順番に一曲ずつ披露されてました。まず、ステージの上でみなさん緊張されてるのがよくわかりました。立たれるだけでもすごいことですよね。。。次に思ったのが、演奏に魂こもってるなってことです。

特に発表会に至るまで、途中、半身不随になられても、千回以上練習されたという生徒さん(といっても人生の大御所でした)の演奏には、心をうたれました。

不思議なところに皆さんどこかでつっかえたとか、演奏に心残りが。。。とかおっしゃってたんですが、きいている方としては意外とその間から生まれる緊張感が「落ち着いて」「ここ難しいのかも(全くの素人で難易度を知らないのけど)」と思え、みなさんと一体になれたような錯覚を覚えました。

ソロの演奏の前後に生徒さんの最近の人生紹介もありました。コンクリートと喧嘩して歯が欠けた方、飼い猫が喧嘩して困ってる方など、最近たくさん良いことがあって今欲しいものは時間だけの方など、いろいろお話を伺うと、演奏への理解が進みました。

音楽ってすごいなと思いました。

上手い下手とか、生徒さんの中ではいろいろあるのだろうと察しますが、技術レベルよりも大事なものがある気がしました。(技術ゼロの私が偉そうなこと言えませんがここに書きました)

そもそもこの会はハーモニカ - アコーディオン - トンボ楽器製作所の松本さんのお教室の発表会なのです。

トンボ楽器の会長、社長、松本さんの特別演奏もありました。かっこよかったです。大御所の会長がかっこよく弾けるっていいな!!私もとにかくイディッシュ語頑張ろうって思いました。かっこよさが欲しいですね。(それで何かの会長になるんだろうか。。。)

演奏中にアコーディオンの蛇腹が開いたり閉じたりするのを見てました。私は演奏を見ながら、右と左の手の伴奏が心と頭で考えたことで、蛇腹の呼吸を使ってスピーカーから外に出すというイメージをしました。人間の呼吸のように感じられました。生きてる、魂の演奏!とひとり感動し、涙が出てしまいました。

ソロの前半の方々が終わったところで、クレズマーのジンタラムータさんと玉置さん、お名前は失念してしまったのですが、他の上手な方々を交え、「オデッサで」というイディッシュ語の曲が披露されました。感動的でした。ありがとう〜!!

観客の中には「これクレズマーって言うんだよ」ととなりの人に説明してる方もいらっしゃり、クレズマーも知られてよかったなあと思いました。皆さんの情熱とクレズマー(そしてイディッシュ語)の良さのおかげかと思います。

後半はベテランの方々の演奏で、すごかった。。。

それにしても、アコーディオンの蛇腹があんなに人生を感じさせるものとは。。。そして松本さんが本当に素敵な先生だからあんなに素敵な会になるんだなあと、松本さんの素敵さを改めて確認しました。

それと、発表会をやるって良いなって思いました。これからイディッシュ語でもやろうかな。。。と思ったけど、すでに何回かやってます。2017年の夏期集中では3日目(最終日)にグループでスキットをしていただきましたが、非常によかったです。

最後になりましたが、トンボ楽器さん(荒川区)ありがとうございました。会長さんの「やりたいことがあれば、からだの免疫力があがって元気になっちゃう」というお話はくじけた時に思い出そうと思います。

いつかゆいの森(荒川区)でコラボしていただきたいです。

今後もアコーディオンやクレズマーのイベントあるようですよ。

 

見えない・きこえない世界

東京大学の先端科学技術センター(私も研究員として所属してます)で、映画『もうろうをいきる』先端研上映会とトークセッション | イベント | 東京大学がありました。 

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この映画は、都内のいくつかの映画館で公開されています。予告編だけでもぜひご覧ください↓。

youtu.be

(映画『もうろうをいきる』公式サイトはこちら)

将来的には全ての映画に字幕と音声をつけようとしている大河内直之先生たちが開発されているアプリUDCastの紹介もありました。

(UDCast - 全てのコンテンツに字幕と音声をはこちら)

『もうろうをいきる』は、もうやろうの人、全もうの人が出てくるドキュメンタリー作品です。見えない、きこえない環境でその人たちが周りの人たちとどのような関係を築いて人生を歩んでいるのかが描かれています。

出演者の人生が描き出されていてとても感動的でした。私も途中何度か涙を流しましたが、会場には他にも泣いている人たちがいました。

司会進行、トークセッションでは手話通訳に加えて、文字通訳もありました。全もうの福島智先生は指通訳で参加していました。指通訳はお母様が開発されたとのこと。UDCastでも内容が追えたとのことです。

トークセッションでは、私は主に耳からきいた情報で内容を理解していました。ただ、ちょっときき逃したり、自分の中で内容を整理しきれなかったときは、しばしば、左のスクリーンに書き出されている話の内容を見ました。誤解を恐れずに正直なところを言うと、とても助かりました。

特に熊谷先生のお話は(自分にとってかなり新しいテーマだったのですが)、自分の研究と関係が深かった・・・。

最近目があまりみえなくなってきているという人が会場にいらっしゃいました。フロアからのコメントを求められたとき、こんなことをおっしゃってました。サポートがあっても映画の内容を追うのが精一杯だった、自分にとって(見えてたときは)映画は娯楽だったんだなと思ったとか、ずっと内容を追っていくのが大変だったから途中休憩を入れて欲しかったといったことでした。

彼が大変だったというのは、外国語学習を始めたばかりのときに、必死で字幕をみながら映画の内容を理解しようとするときみたいな感じでしょうか。今まで見えていたものが見えなくなっていくときの不安や複雑な思いを抱えながらのことだったんじゃないかと想像します。

そんな中、私はイスラエルに留学しているときのことを回想しました。私はもうの先生にイディッシュ語で研究の指導をもらっていました。先生はたくさんの本を読んでいて、たくさんの人を知っていました。熱湯を使って、紅茶を入れて、お茶菓子にモーツアルトチョコを出してくれたこともあります。そんな先生があるとき、「ぼくも目が見えなくなったときは最初はパニックだったよ」と話してくれました。

途中から見えなくなる人は、状況に慣れるまではかなり大変なんだろう、そして、だんだん見えなくなる時はとても怖いんじゃないかと想像します。

映画『もうろうをいきる』をみて、言語とかコミュニケーションというものについてもう一度考えました。とくにもうの人との会話についてです。私はイディッシュ語ヘブライ語は話せるけど、日本手話は5つくらいのことしか話せません(しかもかなりあいまい)。メールでは直接話せる相手と、会った時は手話通訳をしていただかないと話せません。相手のことばが話せたら、もっと距離感が縮まるんだうなと思いました。

今年の夏にエジプトやトルコに行ったときに、現地の人とのコミュニケーションの際、アラビア語が話せればとかユダヤスペイン語(ラディノ語、ジュデズモともいう。イスタンブルユダヤ人の中にまだ話せる人たちがいる)が話せれば・・・と悔やんだことを思い出しました。

単に言いたいことが通じることばかどうかっていうだけじゃなく、そしてそれぞれの人の心に突き刺さる・響くことばかどうかっていうのがあるんだろうって私は考えてます。

トークセッションが終わり、イベントがおひらきになった頃、手話通訳の方々(何人かが交代でやっている)が、ここの手話はこんな風にしていたけど、こうした方がいいよとか、反省会をされているのを垣間見ました。毎回鍛錬を重ねられているんでしょうね。私も頑張ろう!と思ったのでした。

また今回の会場では、さまざまな言語が飛び交っていました。「そこにいた人たちの頭や心の中ではいろんな複雑な情報が整理されていたんだろうな」などと考えながら代々木上原箱根そばで天ぷらそばを食べたのでした。

トークセッションの登壇者:
登壇者:西原 孝至(監督)、山上徹二郎(本作企画・プロデューサー)、熊谷晋一郎(先端科学技術研究センター 准教授)、福島智(先端科学技術研究センター 教授・本作出演)
司会:大河内直之(先端科学技術研究センター 特任研究員・本作企画)

トーマスさんのこと

スウェーデンに住んでいるアーティストのトーマス(Tomas Woodski)さんは、イディッシュ語のテレビ番組を作っています。

スウェーデンの公共放送(Sveriges Utbildningsradio - Wikipedia)の子ども番組として放映されています。インターネットでも番組を見られます。

番組リンクはここです!:

Sökresultat: Jiddisch - UR Skola

いろいろなお話がありましたが、とくにダンボールのロボットのシリーズは、優しいお話が多くて心が温まりました。もしよかったら見てみてください。

スウェーデンでは、イディッシュ語が国のマイノリティ言語として認められているとのことです。トーマスさんたちは今も新しい作品を作っています。これからもとっても楽しみです!

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英語版フォーワードに記事が載りました

イディッシュ語でフォーワードの記事を書くことはわたしにとって長年憧れでした。そしてイディッシュ語で書いた記事を英語に翻訳して英語版のフォーワードに載せてもらうことは夢でした。その夢がついにかないました。

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英語になった記事はここです↓

Japanese Students Learn Traditional Yiddish Dances – The Forward

わたしは子どもの頃、クラスの担任の先生に交渉して新聞係を作り、壁新聞を作っていました。なんでも書き放題に書いていたし、いろんな人に記事を書いてもらうのが楽しくて、大学に入る頃には新聞記者になりたいと思っていました。

でも大学に入ってからサツ回りとか番記者の話を聞きました。怖い人を担当することになったら嫌だなって思って悩んだ末(他にも勉強を続けたいとか、就職氷河期とか、そもそもテスト受かんないんじゃないかとかそういう事情もあったんですが)、新聞記者にはなりませんでした。

イディッシュ語やったりヘブライ語やったり、その話者の人たちがどうしてるか調べたりと、しているうちに、途中色々ありましたが、気がついてみれば一応は研究者になってました。そんな中、去年、回り回って、イディッシュ語で新聞を書くってことになりました。これはネタになるから是非新聞に書くようにとアメリカの人からすすめられました。ニューヨークの新聞に自分の記事を、ビロビジャン(ロシア極東部)の新聞に自分のインタビューを載せてもらいました。

今年はニューヨークの記事が英語に訳されて、2つ目の夢が叶いました。よかった。よかった。

今は記事を書くのにものすごい時間と労力がかかってます。なので、あんまりたくさん書けません。私は細かい文法が弱いのと、日本ローカルの独特な状況がうまく伝えられないのとで結構苦労してます。ということで、海外の人の助けを借りてなんとかやってます。これからだんだん書くことに慣れて、コンスタントに発信できるようにしたいです。これを次の夢にしようって思います。

 

 

映画『オリーブの山』のこと

パンフに映画の解説書かせてもらいましたー。

イスラエルヘブライ語の映画です。

この映画の主人公は一見幸せそうな主婦なんですが、実は墓場に住んでます。かなり悶々としてて、そも気持ちのやり場がなさそうで大変そうでした。監督は主人公の女性は彼女のおばあさんからきいたいろんな女性の話から着想を得て映画を作ったとのこと。遠くに住んでる女の人も、昔の女性もモヤモヤしてるんだなって思ったら、なんか親近感わきました。

でも映画の終わりはヒョエーって感じでした。全然親近感わきませんでした。
ところでこの映画祭は日本で唯一の国際女性映画祭らしいです。
あいち国際女性映画祭2017 – Aichi International Women's Film Festival

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パブリッシャーズ・レビューのことば紀行のこと

白水社パブリッシャーズ・レビューのことば紀行のコーナーにイディッシュ語のコラムを書かせていただきました。夏号は長屋尚典さんの「タガログ語」でした。多分偶然ですが、長屋さんにはいろいろお世話になっているので大変光栄でした。白水社さん、ありがとうございました。

記事はこちら:

第32回 「イディッシュ語」鴨志田聡子 - 白水社

イディッシュ語母語話者、ジャック・ハルペンさんの場合

日本にもイディッシュ語母語話者が住んでいます。ジャック・ハルペンさんです。

ジャックさんは色々なことばを話します。新しいことばも勉強していて、この前は勉強したベトナム語で結婚式のスピーチをしたそうです。それだけ聞くと羨ましい限りです。

けれども、以下のエッセイを読むと、ジャックさんが壮絶なる人生を送っているということが伝わってきます。

引っ越しが多かった彼は、行く先々で周りが話していることばを自然と話すようになったようです。しかし、それより前に話していたことばは「隠れ」てしまったそうです。「隠れる」というのが面白い表現だと思いました。

12カ国語達人:「母国語がない」ってどういうこと? (2006年10月05日発行) | 12カ国語達人のバイリンガルマンガと十戒(英語版) - メルマ!

(リンク先の一番下にエッセイがあります)

私は1946年ポーランドユダヤ人の父とロシア系の母との間に生まれました。
(中略)

私は四歳まで西ドイツで過ごし、幼稚園にも行ったので、
ドイツ語は一応四歳の子供のレベルで話せましたが、
家の中ではイディッシュ語を使ってました。

(中略)
私が四歳になった時、一家イスラエルに移住しました。

当時のイスラエルではヘブライ語の他にアラビア語を使う人が多いのですが、
なにしろ世界各国から人々が集まって来ているので、
(中略)

正に世界各国の言葉が周り中で飛び交っている状態でした。

(中略)

私が九歳になった時、
今度はフランスを経てブラジルに移り住みました。
半年も経つと、今度はヘブライ語が隠れてしまい、
その代わりポルトガル語がブラジル人と変わらないほどペラペラになっており、
読み書きは勿論、考える時も夢の中でさえもポルトガル語を使っていた。

(続く)

 詳しくはこちらで:

http://melma.com/backnumber_162766_3377257/

ダンスと祈りと

フェルドマン教授来日について、イディッシュ語新聞に記事を書きました。招聘に尽力された皆様、演奏家の皆様、参加者の皆様、お疲れ様でした。

フェルドマン教授とフリゲシ教授のお話を伺って、私個人としては、踊りと祈りが似ているのだなあ・・・と気がつきました。他の人たちと一緒に無になれるって感じでしょうか。言語の学習でもそういう時ってある気がします。他の人と集まって身体動かして何かを表現するっていいのかもしれないですね。みんなでダンスできてよかったです
I wrote an article about Prof. Walter Zev Feldman's dance session, and he & Prof. Judit Frigyesi Niran's lecture in Tokyo. Special thanks to Dr. Miriam Trinh and Ms. Rukhl Schaechter!! a groysn dank!

yiddish.forward.com

If you want to Prof. Walter Zev Feldman soon, he will be in Moscow in this October!
More information:

http://eshkolot.ru/en/

「使ってみよう!イディッシュ語初級Ⅱ」の開講が決まりました

Let's learn Yiddish together in Tokyo!!

東京外国語大学オープンアカデミーのイディッシュ語講座の開講が決まりました。

今回は、すでに一年くらいイディッシュ語を勉強されている方々と、

これから文字を勉強するという初心者の方々が半々で受講されます。

歌など混ぜながら、楽しく勉強できればと思います。


「使ってみよう!イディッシュ語初級Ⅱ」
(本郷・昼間) B1710009
会場名 本郷サテライト

曜日・時間 木曜日 14時00分~15時30分
開講日 2017年10月5日〜2018年2月15日
(休講日 11月23日、12月28日、1月4日)
http://www.tufs.ac.jp/common/open-academy/course/list/yiddish/index.html

朝日カルチャーセンター横浜「聖地のクリスマス」

だいぶ先の話になりますが、12月23日にレクチャーをします。

皆さんはクリスマスと聞いて、どんなことを思いますか?

私はエルサレム留学前までは、とりあえず、プレゼントとイルミネーション、チキンという、これはとにかくやっておきたいという商業的なイベントをイメージしました。それから聖劇と様々な聖歌、劇の最後に全員で歌うハレルヤのことを思い出しました。というのも私は中高6年間カトリックの女子校に通っていて、そこで聖劇をしていたからです。練習やリハーサルを含めて何度観たでしょうか。そこでクリスマスは、とってもヨーロッパ的だなあというイメージを持ちました。以前は、砂漠とヨーロッパのミスマッチについて、考えたこともありませんでした。

 

しかし、エルサレムに留学して、クリスマスのイメージはぐっと質素であたかいものに変わりました。

留学中、せっかく聖地でクリスマスを迎えたわけですが、研究と宿題に追われ、街中に目立ったイルミネーションなども見られない中、クリスマスのことも忘れかけてました。

研究のために調査先に行くとクリスマスと近い時期にあるユダヤのお祭りハヌカのドーナツがもらえたので、ハヌカだなあという意識はありました。

ある日、ヘブライ語のクラスメイトだったドイツ人から、「エルサレムからベツレヘムまでみんなで歩くんだけど一緒に来ない?」と誘われました。翌日普通に授業があったので、やや迷ったのですが、せっかくの機会なのでと思い、ドイツ人の若者たちと一緒に何時間かかけてベツレヘムまで歩いて行ったのでした。ハヌカもクリスマスも地味だったんですがあたたかかったです。その辺りのエピソードをお話しします。

以下、朝日カルチャーセンターのウェブサイトより。

 この講義では、クリスマスの時期のエルサレムベツレヘムの様子について、講師が自身の経験をもとに紹介します。旧市街の教会でのミサ、ベツレヘムのクリスマスイブ、そしてクリスマスの時期のユダヤのお祭りハヌカについて知り、この地域の人々の冬の過ごし方について理解を深めます。ユダヤ人の光の祭りハヌカでは、ロウソクに光を灯し、家族や友人たちと歌い、語らいます。エルサレムベツレヘムもヨーロッパや日本と同様に北半球にあり、冬は寒いです。そんな中、こうした人と人とのつながりが冬の砂漠をあたためています。授業ではヘブライ語ハヌカの歌を皆で一つ歌おうと考えています。(講師記)

以上、

https://www.asahiculture.jp/yokohama/course/3a0ea88a-4a1d-aeae-ff11-594b6ac705d0

を転載

 

 

地球ことば村「ユダヤ人の多様な言語」ご案内

10月14日慶応義塾大学三田キャンパスで開かれることばのサロンというところで、イディッシュ語トラディノ語(ジュデズモ、ユダヤスペイン語)の紹介をすることになりました。私は8月にトルコでラディノ語話者やその子孫に会って話を聞いてきました。その時のエピソードも交えてお話しできればと思っています。もしご都合があえば、どうぞお気軽にお越しください。

詳しくはこちら:

http://www.chikyukotobamura.org/forum/forum-top.html#salon2
イスタンブールの街角

 

こちらのサロンは、特定非営利活動(NPO)法人「地球ことば村・世界言語博物館」によって運営されています。

以下NPOのウェブサイトより転載です。

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10月のことばのサロン

ユダヤ人の多様な言語―イディッシュ語とラディノ語を中心に(仮)」

日時:10月14日(土)14時~16時30分
話題提供:鴨志田聡子(東京大学大学院/イディッシュ語・中東地域研究)

会場:慶応義塾大学三田キャンパス 西校舎514教室
   (JR田町駅徒歩8分、地下鉄三田駅徒歩7分、地下鉄赤羽橋駅徒歩8分)
   アクセス・キャンパスマップ

参加費:無料
お申し込み:不要。直接会場へどうぞ。
共催:慶應言語教育研究フォーラム

 

サロンの内容
 みなさんご存知の通り、日本語にも数え切れないほど方言があります。私の故郷は静岡県富士宮市です。なので誰かが富士宮やその周辺のことばを話しているのをきくと、なにか熱い気持ちがこみ上げてきます。
 さて、ユダヤ人の言語にもいろいろあります。ヘブライ語だけでしょう?という人もいるかもしれませんが、実はそうではありません。少なく数えても10以上はあります。ユダヤ人たちは、世界中で移住を繰り返しました。移住先で新しい言語を作り、その言語と一緒にまた移住しました。その代表がイディッシュ語とラディノ語です。イディッシュ語はドイツ語に似ていて、ラディノ語はスペイン語に似ています。けれどもどちらも独特な言語で、例えばドイツ語を話せるからといって、すぐにイディッシュ語を話せるようになるわけではありません。経験を積んで身につける必要があります。
 一般的にこれらの言語を話す人たちの人数は、年々減っていると言われています。ただ、先祖が同じ言語を話していたということで、繋がりが維持されています。私はアメリカ、カナダ、イスラエル、トルコなどでその人たちに実際に会って話を聞きました。今回は彼らの話を交えてこれらの言語をご紹介します。

http://www.chikyukotobamura.org/forum/forum-top.html#salon2

より転載

 

Yiddish Summer Program in Tokyo 2017 イディッシュ語夏期講座が無事終了しました!

Today was the final day of Yiddish Summer Program in Tokyo (29-31. Aug. 2017, TUFS Open Academy). I enjoyed it very much. When students learn a lot, a teacher learn a lot. I really thank my students who have learnt Yiddish with me and my teachers who have taught me. I want to teach with my Yiddish teachers from abroad in Japan. And also, I want to improve my Yiddish. 
(P.S. We talked about Ladino and listened Sephardic Music also:))
東京外国語大学オープンアカデミーでの、3日間集中講座をしました。受講してくださった方々、講座設置、宣伝(口コミ含む)、事務、印刷、気合いなどなど各種分野で支えてくださったたくさんの方々、本当にありがとうございました!何よりも、楽しかったです。

北海道と沖縄の方が来てくださったのは驚きでした・・・。

いろいろな言語を勉強しイディッシュ語が百個目の言語という方、学校の先生方(教授含む研究者)、演出・脚本家、翻訳家、語学の教材を作っている音楽家の方、そしてマニアックな高校生などなど各分野の専門家の集まりでした。私にもたくさん勉強させてくださり、ありがとうございました。資料の誤字脱字や私がよくわかってないこともたくさんあったのですが、受講している皆様方が、解説、ツッコミ、朗読、翻訳してくださり、非常に助かりました。みなさま活発に発言してくださり、会話練習ものってくださり、かなり充実していました。頼りない講師に優しくしてくださり、ありがとうございました。

日本で自分と一緒にイディッシュ語をやってくれる人たちがいるなんて、ちょっと前まで全然想像できませんでした。世の中、想像もできないことが起こるもんだなあと思います。

受講生の皆様へ。今後バラバラの生活になりますが、できれば文字を忘れないでください。

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東京外国語大学オープンアカデミー

春夏学期が終わりました。全17回、長い講座ですが、みなさま最後まで頑張られ、かなりイディッシュ語が読めるようになりました。

今回は平日の昼間という時間帯のせいか、イディッシュ語がまだマイナーすぎるのか、なんと3人+1人(わたし)という少人数の贅沢なクラスでした。少人数だと上達も早い気がします。

受講生3人のうち、お2人は去年の夏期集中からイディッシュ語をはじめました(去年の夏期講座終了日はたまたま去年の今日。つまり8月3日でした)。講座がない期間はなんと自習で語学力を維持されていたそうです。春になって再会してもう一度一緒に読んだときは、お2人ともキープどころか上達していて感動的でした。残りのお1人は中国語のエキスパートでありながら、なぜかポーランド語もでき、今学期からはじめたイディッシュ語もかなりできるようになってしまったというすごい方でした。

下の写真はお3方が最後から何回目かのクラスで、ホワイトボードに書かれたものです。音を聞いただけでここまで書かれたように記憶しております。

物語などを読んだときは、日本語でしっくりきそうな訳語を出し合ったり、内容について話し合うこともできるようになりました。イディッシュ語を4人で楽しめるなんてすごいなあと思いました。これも予習復習、やる気のたまもの!

幸せでした。ありがとうございます。また秋にお会いできると良いです!

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一緒に読んでくれたみんなありがとう

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東大でのイディッシュ語の授業が7月に終わりました。イディッシュ語を一緒に読んでくれる人が増えて本当に嬉しかったです。少人数だったので、それぞれの人がどうすごいかがだんだんわかってきました。

成績つけなきゃいけないんですが、素晴らしさは、数字だけじゃ表現できないですね。いろいろ考える機会にもなりました。

せっかくだから続けられるといいなあと言ってくれた人もいました。私もそう思います。

とりあえずは秋から外大のオープンアカデミーでイディッシュ語講座を予定しています。

東大でも貴重な機会をいただき、感謝しています。ありがとうございました!
My Yiddish course at the University of Tokyo was over. Now I have more people who can talk about Yiddish. We read Serele un Berele and it was a lot of fun (at least for me). Some of students (at this university and others) said that they wanted to continue. Me too. (Photo: We had three more students in the class.)

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