今年2018年2月に単行本『龍の耳』が出たばかりの丸山正樹さんに国立障害者リハビリテーションセンターでレクチャーをしていただきました。
前回まで(丸山正樹さんの講義1から3)に続き、レクチャーの内容を紹介します。
丸山正樹さんは『デフ・ヴォイス』によって、デフ・コミュニティ(ろう社会)で名前が知られるようになり、ろう者と接する機会も増えました。
その中の一人としてろうの音楽を題材にした映画『LISTEN』の監督である牧原依里さんもいました。牧原さんは博報堂の関連会社に就職し、手話で仕事ができる環境にいた方です。
丸山さんと牧原さんはその後トークイベントで対談するような仲にまでなりました。さらにネットワークは広がり、ろう者の世界、手話の世界の詳細を知るようになったそうです。
するとろう者の進学、就職、職場環境、情報保障、給与格差などにおいて、さまざまな課題があることがわかってきました。
「世間」に認識されない、届かない、マイノリティの声を代弁できればという丸山さんの思いはちゃんと伝わっているようです。読書メーターにある、丸山さんの本のページに寄せられた当事者たちのコメントにも垣間見られます。
(続く)
丸山正樹さんと手話の世界 - ユダヤ人と言語 Jews and Languages
丸山正樹さん講義1 - ユダヤ人と言語 Jews and Languages
丸山正樹さん講義2「ろうの世界を描こうと思ったきっかけ」 - ユダヤ人と言語 Jews and Languages
丸山正樹さんの講義3「ろう社会を描いた作品ができてその後」 - ユダヤ人と言語 Jews and Languages
丸山正樹さんの講義4「広がるろう世界のネットワーク」 - ユダヤ人と言語 Jews and Languages
丸山正樹さん講義5「小説しかない!」丸山さんと小説家という職業 - ユダヤ人と言語 Jews and Languages