ユダヤ人と言語 Jews and Languages

みんな何かでマイノリティ。鴨志田聡子のブログです。All of us are minorities. By Satoko Kamoshida

受講している授業、自分がやっている授業

近況報告です。3月からやっていたことで、今日終わったことが2つあります。

まずひとつ目は、毎朝オンラインで受けていた海外のイディッシュの語の授業です。4つ受講していて3つが終わりました。あと1つは受講できずに毎回ビデオレターを送って友情出演しています。後で録画を見ています。終わったことのふたつ目は、書類の提出や修正です。書類は苦手なのでひと段落して本当によかったです。

イディッシュの授業は毎朝大変だったのに、終わると寂しいです。達成感とともに空虚感が(ここ数年は毎回そうです)。授業がない期間は、イディッシュを話す日が週1、2回になってしまいます。

海外のイディッシュ仲間は、今後の予定を話していました。夏休みにイディッシュ語の集まりもあって、久しぶりに再会する人たちもいるようです(私も行きたかったですが、ちょっと思い切れませんでした)。夏を前に、すでに久しぶりに海外から来た家族や仲間と会っている人たちもいるようです。

「みんなが渡航しはじめたから、ズームでの集会が今後もどんどん減っていくのでは」と心配している人もいました。ズームで続けるか、対面に切り替える(戻す)か、ハイブリッドにするか。議論があります。対面化で、2年以上のズーム生活を一緒に過ごした仲間を失う可能性があります。

私は極東アジアの住民で、地理的に孤立しているので今後どうなることやら。コロナ禍突入時から急にオンラインのイディッシュ集会が増えたので、繋がれて嬉しかった反面、その環境をいつ失うことかと心配でした。コロナ禍初期にあまりに長い間心配したので、今ではある程度は吹っ切れてはいるつもり…です。海外で対面化が進んで、もし自分が孤立したら悲しいけれど、自分に起こる変化に興味があります。

話を海外の授業も学期末に戻すと、北半球に住んでいる人たちは夏休みの計画を話していて楽しそうです。この夏はどんなことが起きるんだろうな、私もできればみんなと一緒にいたいです。南半球の人は「これから寒くなる」とのこと(季節が逆なのに、同時に会っているので不思議です)。

私はというと、これからは日本の用事が続きそうです。海外の授業が終わるところに日本の予定を入れたのでした。計画通りといえばそうなのですが、これから暑そうだし、みんなが夏の計画を話しているのに、私にはまだまだ夏休みが来ないのは、ちょっときついです。

でも良いこともたくさんありそうです。東京外大の授業では、学生の英語プレゼンが始まるところです。ユダヤ集合的記憶を軸にいろんなテーマで発表してもらいます。

プレゼンが始まるまでの前半(4月から今まで)は、30人くらいいる学生にテーマを選んでもらい、テーマごとにグループを作ってもらいました。授業やその他の時間を使って、学生に調べたり話し合ったりしてもらいました。これからのプレゼンはそれをシェアして深めていくことになります。楽しみです。授業は全部オンラインなのでグループづくりはちょっとハードです。最初ひとりで全部やるときはきついですが、学生に協力してもらえるようになると、だんだん楽になってきます。ありがたいです。

私は学生のコメントを読んだり、質問を受けたり、学生同士の話し合いを聞いたりするのが好きで、すごく面白いと思います。多くの学生がユダヤ人についてはあんまり知らないと最初に言っていました。学生がだんだん自分の興味とテーマを結びつけていくのがわかります。深いテーマや捉えにくいこと、マイナーなことに取り組んでいる人たちもいます。悩んでいる人もいるようです。できるだけ知識や考えや気持ちを伝え合うことで、私も含めて皆で成長の過程を歩んでいるのだなと思います(涙)。いつも悩みながらの授業です。

こうして夏までは外大のオンライン授業を続けます。これに加えて対面の集中講義と、講演や発表をします。さらに7月になると、オンラインでイディッシュやラディノの講座を受けることになりそうです。盛りだくさんなので、無事に幸せに過ごせると良いなと思っています。

あとは、7月末に渡航しなければならなくなりました。これは学会発表のためです。今日になって対面でのみ実施?オンラインでの発表不可と知りました。2年間延期になっていたことです。あっちに行っていろんな人に会ってきます。そにためにこれからパスポートの更新、苦手な書類の作成、飛行機の予約や宿の手配が必要です…。書類はいつも間違えないようにと一生懸命書いていますが、また間違えてしまうことでしょう。もっと発表内容に集中したい。そんなのぜいたくでしょうか。勇気を出してがんばります。

皆さんもお元気でお過ごしください。

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丸の内