ユダヤ人と言語 Jews and Languages

みんな何かでマイノリティ。鴨志田聡子のブログです。All of us are minorities. By Satoko Kamoshida

シリーズ「広島に行って」1 回目 ヒロシマとホロコーストと

広島に行ってきました。(写真は後で追加予定)

ユダヤのことをもっと知ってから第二次世界大戦と日本というテーマに取り組もうと思っていました。コロナ禍でいろいろ考えを巡らせたあげく、一歩動きました。

子どもの頃行ったきりだった平和資料館を再訪しました。平和資料館は改装されたのですが、何十年も自分の目に焼き付いている展示もあって、あの時見たこと感じたことが部分的に強烈に蘇りました。それと同時にいろいろなホロコースト関連の展示を思い出しました。いろんな物や事、人が、フラッシュバックのように浮かび上がってきました。

資料館には何日も通いました。私は「集団的記憶の継承」や「語り」にとても興味があります。

資料館のなかでは広島の原爆ついて、個々人の視点から聞くことができます。被曝者が直接話してくださることもありますが、私は被爆者から聞いた話を「伝承者」が話してくださるのをお聞きしました。

他の人に語る準備のある「証言者」と呼ばれる被曝者が、「伝承者」と呼ばれる方にご自分の経験をお話しされます。証言者1人に対して複数の伝承者がつき、何度もお話をうかがって記憶を継承するようです。

私がお聞きした伝承者の方もかなり何度も通われて伝承者としての試験を突破して、レクチャーするようになったそうです。レクチャーのあとしばらくその方とお話しして、伝承者になった経緯を教えていただきました。そして私の授業や人生のアドバイスまでいただきました。

ヒロシマ・ピース・ボランティア」の方々もいらっしゃいます。資料館や平和記念公園内を案内してくださいます。かなり勉強されていて、詳細な情報をお持ちです。私は公園内をボランティアさんに案内していただきました。衝撃的でした。その後東京に帰ってから資料館にその方を紹介していただき、お電話で追加でいろいろ教えていただきました。そのことについては機会があったらぜひ書きたいです。

みなさんの強烈な情熱を感じました。ボランティアの方々が、コロナ禍で活動ができなかったこと、やっと活動ができるようになったけれども、オミクロン株でまたどうなるかわからないことを話されていました。そしてボランティアを楽しんでいらっしゃることも。

被曝について継承するおしごと(ボランティア!)について、「楽しい」という単語が出てくるのには驚きました。お話をしていて、ボランティアの方々が苦しみ、悩みながら、多くの時間と心をさいていらっしゃることがよく見えましたので。

実は私もボランティア活動に参加しています。最初のふたつは自然がテーマ、最近かかわりはじめたもうひとつは教育委員会関連の動画撮影です。

自然の方は最初は子どもの付き添いで行っていたのですが、今では自分のために行っています。自然の中で優しい人たちに囲まれて、安心するし、楽しいです。自分に良い影響があるのを感じます。「楽しい」は大きな力になるのですね。

(シリーズで3日(多分)連続で投稿予定)